こちとら天下御免の最強無敵侠(おとこ)多苗尚志でござい。


彼が棲むのは
杉並区にある永福庵である。

フジサワレツ(会社経営者)を庵主とし、
伊藤啓二(建築家)
金澤宏昭(写真家からビジネスに転身)
と共に4人でシェア。

今日も男汁蒸す山賊のような生活。

はじめての方はまず、カテゴリの「基本事項」を読んでくださいまし。

ルパンやブラックジャックのように1話完結なので時系列はバラバラです。

2006年02月20日

奴 is backァィッ 永29福−06.01

今日は、長いこと名古屋で入院していた奴、

“カメラを捨てた写真家”金澤宏昭が還ってくる。

いつも終電以降に還ってくる“クールな熱”藤沢レツと
2週間に1回しか還ってこない“千年建築への憧憬”伊藤啓二だが
そこは「忙しいが情のある」彼らだ。

今夜は

宴だ!

十日前くらいから烈が永福庵MLに
「けいじくんと多苗ちゃん、大丈夫?26日は金澤さん還ってくるから早く還らなくちゃ」
と言っていた。

己は予定があるのが分かっていたので「すまん、22時過ぎになる!」と伝える。
「え!?頼むよ?もう。」

けいじも「なるべく早く還れるよう努力します!」

で、ふたを開けてみると21時にけいじ帰庵、23時に多苗帰庵、烈24時ってな感じで
もうドリフ並に折り込み済みだ。

4人で快気祝い銭湯、永福テーブルでのひさびさ4人呑み。

これだよ。

何も要らない。

人生のなんたるかを知る。

 
3人でカナちゃんに「あれ?入院する前より部屋が汚くなってんじゃね?」と尋き
「はぁ。まぁ予想通りと言いますか…」と返ってくる。

わっはっはっは。

ドリフ的お約束は偉大だ!

様式美というか様式笑だ。

 
笑う庵に福きたる。


e感じに酒が入り、レツがテレビ出演したビデオがあると話題になり
唯一テレビのある己の部屋六畳間に4人が集まり、ビデオ観ながら折り重なって圧死。

朝を迎える。
posted by 多苗尚志ィッッ at 18:19| 東京 雨| Comment(37) | TrackBack(7) | 永○福 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月17日

永福庵家宅捜索ャゥッッ(長編) 永28福−05.10

己は全力で駆け抜けていた。

自転車で。

月曜夜中2時の井の頭通りを。

こんな本気で自転車をこいだのは久しぶりだ。

久しくそういう必要がなかったから。

スポーツ自転車はともかく同じママチャリなら、
なんぴとたりとも己の前はいかせねぇ。

少し本気を出すとすぐ追いついちゃうからつまんねぇ。

ライバル不在の絶対王者。

だが今日は違った。

己を追うというバカヤロウがいるわけだ。

推察年齢40以上。

赤信号越し、なんか様子がおかしいと思ったが案の定、己を追うことにしたらしい。

「バカか…」

と己はつぶやくが、キッと自転車を停め、乗ったまま後ろを振り向き赤信号が変わるまで奴を睨めつける。

青に変わった瞬間、叫ぶ。

「下賤めが!王者の走りに置き去られるがイイ!」

その叫びが、草木も眠る丑三つ刻の井の頭通りに響き渡れば、
奴と己は加速していく。

己の薄緑の自転車(オバちゃん号)と奴の白い自転車がせめぎ合う。

せめぎ合う?

フン。

せめぎあうというのは距離が縮まったり離れたりすることを云うのだ!

君の場合、ひたすら離されまくりじゃないか警察君!あ〜ん?

今回ばかりは相手が悪かったな!


オマエらはよってたかって己を窃チャリ犯に仕立てたがる。

もうたくさんだ!

こっちは年間100回は停められているぞ!

多い日は1日に4回だ!

多い日も不安!

イチイチ停められて7分くらいつきあわされた挙げ句、
結局己のだとわかって
「あ。すみませんでした〜」と間の抜けたあいさつの一言で済まそうとする。

基本的人権の無視!

己のチャリが己のだと証明するのに毎回7分かけるのか?

自転車用のETCをつくれ!ETCを!

防犯登録をバーコードにしろ!


相手を5光年後ろまで抜き去ってやったが永福町駅前大勝軒ラーメンの角まで来た時
己の悪い癖が勃発した。

「待ってやるか。」

もはや米粒のようになってしまった警察君だが尚、公僕としての職務をまっとうすべく
ケナゲに追ってくる。

ちょっとかわいそうになった。

昔から圧勝気味になると情けをかけ(て敗ける)だすのが己の悪い癖だ。

でも、そんな己が己は好きだよ。

大体、赤信号になると向こうは職業柄停まるが、己は顔パスなのだから。

ちょっとハンデをつけてやってもいい。

ようやく追いついてきたところで「やれやれ」とまるでハイキングのようなノリで
また走り出す己。

今度は手加減してやるからさ。

だが、ペース配分を誤り、今度は警察君となかなか差がつかない!

つけようにも距離が足りない。

もう永福庵だ!

己は駄々ッと庵になだれこむも、警察に家がバレてしまったカタチだ。

玄関の鍵も締めずに二階まであがってきてしまった。

今日は、庵にはレツはもちろん、2週間に一回還ってくるけいじも寝ている。

「コンコン」とドアをノックする音がする。

「もしも〜し」

己は無視して自分の部屋にあがり着替えて寝ることにした。

「コンコン」

「もしも〜し」

…。

「コンコン」

「もしも〜し」

意外にしつこい。

もう、家もわかったしいいじゃねぇか。

第一、裏口から逃げることもあり得るぞ。

そんなとこで呑気にコンコンしてていいのか。

15分経過。

「コンコン」

「もしも〜し」

だー、うるさい。

2分に一回くらいの間隔でコンコンしてくる。

外では応援が来たのか、己の自転車(オバちゃん号)を調べるような声などがしている。

ご近所さんにだって迷惑だ。

「コンコン」

「もしも〜し」

ダー、もう。

別に己はなにも悪くないのだしあきらめて己の自転車だと証明しようと立ち上がった時、

また魔が差した。

これは、面白いぞ!

警察が家に攻めてくるなんて滅多にないことだ。

これは楽しまなければいけない。

警察は諦めて還るのか、還らないでもし家にあがってきたら、まず真っ先に…

そう思った時、ガチャと玄関が開く音がした。

「もしも〜し、自転車に乗ってた方ぁ」

なんて間抜けな問いかけなんだ。

「もしも〜し、久我山警察ですけどぉ」

久我山?そうかそっから始まったんだあの華麗なる圧勝レースは。

警察は令状がないと家まではあがれないのか玄関先でちんたらやっている。

「もしも〜し、夜分にすいません。」

アホか。

それよりけいじとレツは気づかないのか。

ふたりが起きる気配はまるでない。

寝息すら聞こえている。

と、その時警察が階段をあがってくる音が聞こえるではないか!

って、今まで20分くらいのやりとりはなんだったんだよ!

じゃあ、最初っから入ってくりゃいいじゃねぇか。


警察は階段を登りきるとけいじの部屋に行った!

やった!

己の狙い通りだ!

永福庵の二階はこうなっている。

eimap.gif
人間の心理を考えて階段を登ったらまずけいじの部屋を攻めるだろう。

ドア越しに警察の声が聞こえる。

「コラ」

けいじ:「…。」

「コラ」

け:「…」

「寝てるんじゃないよ、コラ」

け:「ンゴ…」

哀れけいじ、夜中の二時に起こされるの図だ。

「どうやって帰ってきたの?」

どうやって帰ってきたもなにもねぇだろ。

け:「んん?」

「あんた自転車乗ってただろ」

け:「自転車ぁ?え?あれ?なん?え?なんスか」

やっと異常に気づいたけいじ。

「あんたいつ帰ってきたんだ。」

け:「終電?ですけど…」

「うそつけ。どっから?」

け:「嘘じゃないですよ、え?」

「あれ?この人じゃねぇみたいだな。」

この人じゃねぇじゃねぇよ。

それですまされるんかい。

「こっちの人か…。」

己の部屋に意識が向いてるようだ。

「すいません。こっちの人はいつ帰ってきたの?」

け:「え?いませんけど」

「うそつきなさいよ」

けいじは己がいない時に還ってきて、すぐ寝てるんだから、
その後に還ってきた己のことなんか知るわけねぇだろ!バカか。

けいじがかわいそうになって、いてもたってもいられなくなったので、
己は部屋を出ていった。

「おお!この人だよこの人。ほら、いるじゃない。うそつくんじゃないよ!」

け:「ええ!?ええ?」

け:「ヒサシなんでいるの?」

己は驚くけいじを無視し(多少笑いをこらえきれず)、警察の脇をすり抜け
「あんたら勝手にひとんちあがるんじゃないよ」
と言って階段を降りていった。

「あんたが逃げるから…」

「そら逃げるよ!イチイチ相手にしてらんないよったく。
 ホラ、防犯登録でしょ?さっさと検証して」
 
けいじもエエエ?という顔して降りてくる。

ヒサシ君大丈夫?なんかついにヤッちまった?

外に出ると見事4人も警察が集まっている。

そして7分かけて確認して終わり。

「あ、お騒がせしました。」

はいはい。

己とレースした警官が「あんたなかなか早いね。」

なかなかじゃねぇよ。お前さん全然圧敗だったじゃねぇか。

警察が還って己も寝ようとするとけいじがまだ状況をつかめてない顔でびっくりしてる。

「え?え?」

二階まであがるとレツがパジャマを着替えて起きてきている。

「終わった?生きてる?」

は?

己は寝た。




翌朝、永福庵MLに流れたけいじのメール
> 昨日の件。
> 完全に寝てた。
> ちょっとって起こされた。
>
> こいつら酔ってるよ〜。
> めんどーだぁ。
> あれ?
> おっさんだ。
> バスの運転手だ。
> ヒサシの友達だ。
> なに?
> なんか聞いてくる。
> いつ戻ったのって?
> 終電。
> どっちからって。
> あれ?
> 知り合い?
> 川島くん?
> ?
> 誰だっけ?
> あれ?
> ・・
> やばい系の人だ!(銀行強盗系)
> でも丁寧?
> メガネメガネ・・。
> あれ。
> 警察?
> ちょっと来てって。
> どうしたどうした。
> 事件だ事件だ。
>
> あれっ。
> ひさしが起きてきた。
>
> 結局何事もなく。
>
> 気のきいた事が言えなかったのが悔やまれる。


レツ君のメール
> いや、昨日途中で起きてびっくりしたよ。
>
> ・警察がきてる
>  −一階が荒らされた?
>  −近くに強盗が入った?
>
> ・実は警察ではなくて泥棒
>  −警察のふりをしている・・けいじ君やられた?
>
> とか想像し、ひそかに重装備して様子を伺っていました笑
posted by 多苗尚志ィッッ at 18:13| 東京 雨| Comment(2) | TrackBack(1) | 永○福 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月05日

永福庵初の誕生日ィィッ 永27福-05.08.04

己が今年1月に越してきてフジサワレツ、伊藤啓二、金澤宏昭との永福庵が始まって以来
初めての誕生日は伊藤啓二から。

30ですよ。彼。

けいじとレツと己は同い年ですからね。ねー。

誕生日ったって、彼が還ってくるのはいっつも終電近く。

いや、「還れませんでした」なんてメールがくるのも珍しくないが

今日はなんとか還ってきましたよ。

速攻でバースデーソングを歌ったもののケーキもなんにも用意してない。

名古屋で療養中のカナちゃんのメッセージがあるだけだ。

だが、そこは同居のつきあい。

思い立つと、けいじを自転車の荷台に拉致。

3人で涼風吹く夏の深夜に自転車をこぐ。

目指すはドンキ・ホーテ(ドンキホーテェ←残響音含む)

前から欲しい欲しい言ってた七輪を買ってやる。

魚を焼きたい魚を焼きたいとわめく啓二だが鮮魚は売ってないドンキホーテ。

するめと餅を購入。

やったぁ!とすぐ焼こうとするも、炭って火が点くのに30分はかかるんだって知らなかったワンダー3。

あきらめてビール片手にするめと線香花火で日本の夏を過ごしましたとさ。


SA330020001.jpg


カナちゃんのメッセージは会社のアドレスで受けていたので翌日お預けになりましたとさ。

カナちゃんごめん。(切腹気味)


posted by 多苗尚志ィッッ at 20:49| 東京 霧| Comment(1) | TrackBack(0) | 永○福 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月21日

おじいちゃんにもコンドームをッッッ永福庵にも表札をォォゥ 永26福-05.07.19

梅雨で永福庵の表札が流された。


なんとも貧弱な話だが、
まぁどーでもいいよ。表札なんて。



というのが永福庵マインドである。


細かいことはどーでもいい。

部屋の片づけにしてもそう。

エラいガンガラゴッチャンになっていても全然気にしない。

でも、突然思い立ったように掃除を始める。

愛すべき気質。



表札なんてどーでもいいよと言ってから1ヶ月が過ぎた。

すると

フツーに郵便物が激減した!


だって、うちの表札

050721_0844~01.jpg

太田義男だもん。(借家なんで)

伊藤啓二
金澤宏昭
多苗尚志
フジサワれツ

4人合わせても一字も合わない。


あかんわーそりゃ届かんわ。


おまけに最近気づいたけどうちの両隣、住所一緒だし。


そりゃ、友人が手紙とか変な服とか送ってくれてるのに届かないわけですよ!モォ。



さてそんな背景を踏まえまして今晩。


久々、レツと啓二と3人集まったので

050714_0045~01.jpg

いっちょ、表札をつくるか!

ということになった。

「けいじ、イラストレーターでかっこよく作ろうよ。」

啓:「ああ…」

「ああ…って。忙しいの?」

啓:「いや、忙しくはないんだけど、パソコン会社に置いてきてるから。」

「出た。じゃ、手書きか。」


レ:「じゃ、タナエ先生。」

啓:「タナエ先生!お願いします!」


「己かよ。
 
 わかったよ。
 
 題字:多苗尚志って感じだネ!!」


サラサラサラ

050714_0044~01.jpg

レ:「永福庵て…」

「永福庵だろうが!」

啓:「届くものも届かないよ。」

「あー、もうわかったわかった。

 みんなの名前書きゃいいんだろ!」

050714_0050~01.jpg

レ:「(うちの会社)有限じゃないし」

啓:「(僕の名前)茂じゃないし」

レ:「第一『とか』ってなんだよ。」

「爆笑。わかんない。なんかノリで出た。」

啓:「茂じゃないんだけど」

「わかってるよ!でも、いいじゃねぇかよ!」

啓:「(よくない)」


レ:「伊藤茂って誰だっけ?
   誰かいたなぁ」

「笑。誰だっけ。駿台の講師?

 あれ?総理?まぁいいよ。
 
 (仮)だから。(仮)ね!
 
 後でちゃんとしたの作るから大丈夫だって!」
 
 
絶対作らないだろうと思いつつ己は早速ポストのとこに貼りにいった。

050714_1107~01.jpg

差し押さえみたい。
posted by 多苗尚志ィッッ at 17:00| 東京 霧| Comment(1) | TrackBack(0) | 永○福 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月05日

出勤しようよョォォ 永25福-05.06.02

遂に!

遂に!

レツと、
今年1月にルームシェアを始めて以来初めて時間が合い、
一緒に出勤することに成功。

更にたまたま、けいじも家にいたので、
ミラクルトリプルでの出勤。

カナちゃんは残念ながら入院中。

いつか4人で出勤したい。


会社が共に五反田にあるけいじと己が一緒に出勤する時はいつも、
明大前を利用しているのだが、
レツが
「ちょっと急いでるので」
というので永福町駅からいくことにした。

永福庵は、明大前と永福町の間にあり、
永福町から徒歩8分、明大前から徒歩12分と若干、明大前の方が遠い。

己も自転車が盗まれたこともあるし、まぁいいかと思って
永福町駅から出勤することにした。


永く福ならそりゃいいか。

050602_0829~01.jpg

烈とけいじは、ルームシェアを通してだいぶ仲良くなっており、
己としてはとてもうれしい。


もしもなにか異業種交流会みたいな場があったり、
チラッと己がふたりを紹介したとしてもそんな仲良くはならない2人だろう。

それが生活を通して近づいている。

互いの友である己としては非常な歓びである。


レツは、今日は京都に出張とのこと。

八つ橋買ってきてネー。


通勤ラッシュも仲間と一緒ならエンタテイメントだ。
互いにぎゅうぎゅうやられる状況を、
「お前もつらいが、オレもつらい」ってな中学生のような楽しみを覚える。

永福町の次が明大前なのだが、そこでレツはスルッと抜け
「じゃあ、俺はここで。今日は還りません。」
と降りようとする。

「おいおい。(京王線に)乗り換え?」

「そうです。じゃまた。」


乗り換えすんだったら、明大前まで歩けばいいだろうに。


けいじと己は、ぽかーんと残りのラッシュを楽しんだ。
posted by 多苗尚志ィッッ at 17:05| 東京 霧| Comment(2) | TrackBack(2) | 永○福 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月04日

3人ではじまるそもそものンググ 永24福-05.01.某

(続き文です。ワケ分からない人は“そもそも”系を拾って読んでみてください。
 それでもワケわからん人は最初から読んでください。
 それでもわからん人は大根でもおろしていてください。)
 
啓二はキレイ好きなのである。

昔、己がレツと共同生活をしていたときのスモーキーマウンテンぶりを

スラムぶりを話して聞かせると「うわわぁ」とひいていた。


また、友人が空いてる部屋にタダで身を置かせてくれるかもしれないという

話も別にあるらしく

啓二が永福庵に住むということはなかなか難しいかもしれんと思った。


「まぁ、今日はとりあえず顔見せってことで。

 レツって奴は素晴らしい漢だからあいつを啓二に紹介できるだけでも
 
 意義があるよ。」
 

「うん。そうだね。」

と話していた。


大体、レツと啓二ってあまり仲が良くなるイメージが浮かばないのだ。

決定的にどこの相性が悪いだろうというわけではないのだが

片やデザインや芸術に生きる漢で

片やビジネスに生きる漢。

レツは相手が仲良くなろうと仕掛けてきたらそれを受ける

タイプだが、けいじはそんな積極的に仕掛けるタイプでもない。

己が間に入れば、仲良くなりやすいだろうけれど。

己は移ろうとは考えていない。

以前、一週間ほど永福庵で暮らしたことがあったが

その時、街のパワーが特に感じられなかったからだ。



レツは仕事が忙しいところ、ギリギリ30分空けてくれて

コーヒーをいれて待っていてくれたというのに

またもや己は15分も遅刻してしまうのであった。



逆の立場なら、己ぁ軽く嫌味をチクリと刺すのに

レツは笑顔で迎えてくれて遅刻に関してはなんにも言わない。

「おお、いらっしゃい。」



「レツ、伊藤啓二くんです。建築をやってます。」

 啓二、フジサワレツくんです。コンサル会社の社長さんです。」
 

  
互いに紹介をかます。


実際、この2人が会っているのをみると

己はうれしくなってしまって

「これは、ビル・ゲイツとアントニオ・ガウディが出会ったようなものだよ」

と言ったが、

レツの目指す経営者像はビル・ゲイツではないし
啓二の目指す建築家像もガウディではない。


興奮だけでいまいちピント外れ。


コーヒーを呑んでから啓二が住む部屋や全体をみる。


己からすれば単なる古い日本家屋なのだが

けいじにすると面白い物件らしい。


もう一度キッチンに戻って、家賃や敷金などの条件を確認すると

「うん。じゃあ移りますよ」と啓二。


エエエ?


あんた、今日は顔見せだけ言うたやないスか。


レツも軽くとまどったがすぐに

烈:「なるほど。じゃ、よろしくお願いします。

 あと一部屋空いてるんだけど…
 
 多苗君は、どうするの?」
 
多苗:「己は、移らないよ。」

啓二:「エエエ?意味分かんないでしょそれ。」

レツも「ん?」って顔してる。


「え?己も移るの?


 
 まぁ、前向きに考えますよ。」


「ヒサシは移るでしょ。」


そう、スかね。

全く考えてなかったのですが。


でも、啓二の決断の思い切りのよさが気持ちよかったし

啓二と2人での帰り道の啓二の言葉

「レツさんとひさしは一緒にいた方がいいって感じがしたな」

という言葉が響いていた。

己も移っちゃおっかな。

posted by 多苗尚志ィッッ at 07:38| 東京 晴れ| Comment(5) | TrackBack(1) | 永○福 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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